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洗心会報20101004「秋澄む」

松浦宗光社中 紀尾井町茶道部 洗心会 みなさま
CC サポーター各位

空気が凛として来ました。いよいよ今週末は社中の小寄茶会です。
五島美術館では、「茶道具の精華」と銘打って、重要文化財が並んでいます。
一例をあげると、「あしやしんなりあられじもんがま」。さて、どんな字を書くか分りますか?(答えは下に) 千利休が所持していたと言われています。
私たちのお客様も、美術館で遠く利休に思いを馳せてからお茶室にいらっしゃるかも知れませんね。及ばずとも、利休に繋がる茶の心でもてなしましょう。

私たちのお席は名器を並べたてることはできませんが、心のこもった点前と笑顔でお客様の秋の休日を彩り、それぞれの「好日」を築き合いましょう。

準備は尽きることはありませんが、皆さんそれぞれに忙しい日常から、今日まで一生懸命、お稽古の時間を確保してここまで漕ぎつけたのです!!胸を張ってこの日を迎えましょう。(^^)秋空のように澄んだ心で…。

総勢300余名の方が会します。立礼席には170名ほどお見えの予定です。
お天気を祈らずにいられませんが、どんな日も憂えず、「是好日」の心構えで参りましょう。

                      宗光 拝
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■SOON!<近日の稽古日>
10月7日(木)15:00~21:00
10月28日(木)15:00~21:00  (←変則です)

◆茶会準備
10月6日(水)19:00~上野毛稽古場にて道具を梱包、チェック
10月10日(日)13:00上野毛稽古場集合⇒五島美術館で設営

◆茶会当日
10月11日(月・祝)
 8:15五島美術館前集合
 9:30席開始
 16:00終了
 17:00開梱・道具手入れ
 18:00打ち上げ
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◆11月の稽古
11月3日(水)祝日 炉開きの稽古 (お汁粉を用意します)上野毛の稽古場へ振り替え
11月18日(木)15:00~21:00

◆初釜の予告
2011年1月10日(祝)上野毛の稽古場で、洗心会の初釜を行います。
(お会費5000円+福引景品)
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■禅語茶友(ぜんごさゆう)■
白珪尚可磨(はっけい なお みがくべし
「白珪尚可磨、斯言易為緇ー白珪なお磨く可し、この言は緇を為し易し」から。
《大意》珪は、白く清らかな玉のことです。
白珪は瑕がついても磨けばよいが、言葉は言い損なうと取り返しがきかないの意で、転じて「完全無欠の清らかな玉も、さらに磨くべきである」の意。
禅の道にも茶の湯の道にも完成はない。常に向上を目指して悟後の修業に打ち込むべきであるという戒めの句です。この字句に出逢うたび「はっ」とします。
外見、振る舞いだけでなく、心の窓である「言葉」も磨きましょう!
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■シーズンCOLUMN 「ピカソの眼」

私は大先生の影響で、もう十年以上、俳句に親しんでいます。
俳句では、そのグループを「結社と呼び、主宰(先生)を中心にした文壇であり、ユートピアであります。虚子の古典俳句を基礎とし、花鳥諷詠、極楽俳句(辛い苦しい、汚いを詠まず、人生や世界の「美」とその中にある
諧謔(おかしみ)や人間性を、景観を通じて十七文字に詠み込む「凝縮術」です。
さて所属する結社「風の道」には、今年102歳になろうとする高島静さんという御婆さんがいらっしゃいます。今も一人で杖をつきながら句会へ見えます。アッパレです!
さらにアッパレなのは、今年、第2句集を出版されたこと…。今年のお正月の初句座で「私も句集が出したい!」「早くしないと死んじゃうから!」と高らかに宣言されたのです。その句集のタイトルは「ピカソの眼」。

  かたつむり片目が伸びてピカソの眼    静

耳が遠くなり、ほとんど会話は成立しませんが、この「静の眼」の確かさは何でしょう!?ユーモア、モダンさ、サガンの小説のような洒脱さ、子孫や次世代全体への深い愛情、切なさ、俳句への闘志、意地と張りとしなやかさ…。

「俳句はボケ防止になる!」「毎日2種類の新聞を読んでいます」「人様からいただく句集に目を通すので忙しくて…」「自分でできることは自分でします」と長生きの秘訣を披露し、今も息子さん一家の隣に、「お一人で!」生活されています。明治・大正・昭和・平成の4代を生きるそのパワー、お逢いするたびに力を頂いています。そんな静さんの句も、詠んでいるのはその日、その時、なのです。負けずに充実した瞬間を送りましょうね。
                         <宗光>
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<10月の季語>
十月(立冬の前日すなわち十一月六、七日までを収む)十月、長月、秋晴、秋高し、馬肥ゆる、初紅葉、薄紅葉、新米、新酒、稲、蝗(いなご)、案山子(かかし)、渡り鳥、小鳥、木の実、葡萄、通草、椿の実、山梔子、秋祭、菊、温め酒、牛祭、後の月、やや寒、蕎麦、葦、荻、木の実落つ、棗、稲刈、秋深し、冬近し、紅葉、鹿、秋惜…10月は季題が一年の中で一番少ないと言いますが十分たくさんあります!

「色なき風(秋の澄んだ風のこと)=素風(そふう)」
「雁渡し(雁を運んでくる風のことをいう)」
「菊日和(菊が咲く頃のお天気の日…目の前に菊が無くてもよい)」
これらの季語は、日本人の、「目に見えないものを感じる力」を表しています。
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■■■お稽古以外の茶会・行事・イベント情報■■■

◆9月30日発売「別冊Spoon」(㈱プレビジョン発行)の女性誌で、 和ガール特集で「NODATE」と茶道教室を紹介しています。
■10月16日(土)10:00~12:00 講演「野点ピクニックの魅力」
 八王子クリエイトホールにて。宗光初めての講演依頼です。
■10月24日(日)10:00~(茶道ワンデーセミナー)「白雲大学」
 牛込柳町の茶道会館にて。参加費3500円。(昼食・呈茶・懇親会つき)
■11月28日(日)9:00~明治神宮「隔雲亭」で外国人向け茶会。
 お手伝い・お点前を募集しています。非常に勉強になり楽しいです。
■<洗心会>稽古場情報・記録・メルマガバックナンバーを掲載
http://tokyosadou.exblog.jp/
■関東第一ブロックHPの「わたしの一碗」に皆様も出ています!
http://kantou1.com/modules/photo2/

答え>「芦屋真形霰地紋釜」です。「しんなり」とは典型的な形のこと。
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(入門者をご紹介ください)
紀尾井町稽古場
千代田区紀尾井町2-1(メトロ赤坂見付5分)
清水谷公園・偕香苑(基本:毎月第1・第3木曜・他)
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上野毛稽古場
世田谷区上野毛(東急・上野毛駅歩1分)
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松浦宗光
MAIL: hikarinokuni1216@gmail.com
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by tokyo-sadou | 2010-10-04 17:49 | 会報バックナンバー
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